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やまもこやまのもこ
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2018/06/09: チェーンオイルの秘密❤

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自転車は人がペダルを踏んだ力をチェーンやギアを介してホイールの回転に変換します。
このシンプルな機械構造の中で、実はかなり重要な役割を担っているのが「チェーン」なんです。
チェーンとギアは金属同士ですから、人が自転車を漕ぐ時には強く擦れ合って摩擦が起きます。
その摩擦を和らげてチェーンの動きを滑らかにするものが「チェーンオイル」です。

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潤滑性能の高さと音鳴りの少なさが特徴のウェット系や、汚れにくさが特徴のドライ系が有ります。
さらにテフロンが入ってるとか、チタンの粒子がとか、添加剤も色んな物があり、
スポーツサイクル用のチェーンオイルはたくさんの種類が有ります。

一つのメーカーでも数種類のオイルが販売されることも珍しくないので、どれを選んだらいいのか
正直迷ってしまいますよね。
現在、なかやまで主にお勧めしているチェーンオイルをご紹介しつつ、どんなシチュエーションに向いているオイルなのか
解説してみようと思います。

まずはVipro's(ヴィプロス)のチェーンオイル3種類です。
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ムオンは極圧添加剤を50%も配合した潤滑性能が高く、耐久性のあるオイルです。添加剤により厚い油膜を形成しやすく
その結果チェーンの駆動音(チャラチャラ音)を劇的に抑えます。
雨の中でも潤滑出来る性能があり、
高い潤滑耐久性を活かして、ロングライドやサイクリング、ブルベなどの超長距離にも適したオイルです。
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ケイテンはウェット系オイルでありながら極めて高い防汚性を誇るチェーンオイルです。
さらっとした低粘度のオイルは浸透力が極めて高く、まるでドライオイルの様に薄い油膜を作ります。もちろん、潤滑や極圧、
静粛性もバランスよく調整された使いやすいオイルです。メンテナンスを楽にしたい人にオススメです。
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ブルーノはケイテンの防汚性とムオンの潤滑耐久性を両立させたヴィプロスの最高傑作。
静粛性や極圧も優れた万能のオイルとなっています。まさに何でも使えるオールラウンダー。
高い浸透力で小さな隙間にオイルを留まらせて、飛び散りにくい効果も高いです。雨天でも潤滑してくれます。

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ヴィプロスの3種類のチェーンオイルを5つの要素で性能比較したグラフです。
注目は滑らかにチェーンが駆動するための極圧性能と、スプリントなどの瞬間的なパワー伝達のための瞬発力性能。
極圧が高いと厚い油膜によって滑らかで効率の良い機械駆動を得られる反面、瞬間的な極めて強いペダルの踏み込み(スプリントなど)の場面では
極圧性能によって油膜が切れないのでチェーンとギアの間が潤滑されて僅かにズレて、パワーロスに繋がる事があるそうです。
ブルーノの瞬発力性能や極圧性能、潤滑耐久力を見るとレースなどの競技やロングライドまで何でもこなせる万能性が分かりますね。


続いて、TACURINO(タクリーノ)のチェーンオイル3種類です。
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ロードチェーンオイルは極圧添加剤を5%程度に抑えた事で瞬間的なパワー伝達に優れるレース向きのチェーンオイル。
速く走りたければロードチェーンオイルを使え。と言われるほどの定番オイルです。潤滑耐久性や静粛性も優れているので
注油の頻度も少なく抑えられる経済的なオイルでもあります。
浸透性も高く、飛び散りにくさ、雨天時の使用にも耐える側面もあります。
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パワーチェーンオイルは全ての性能をバランスさせた万能型のオイルです。
スプレータイプなのでチェーンへの塗布量も少なめになりますから、余分なオイルが抑えられて防汚性もあります。
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マホウは極圧添加剤を50%も配合した高極圧オイルです。50%はヴィプロスのムオンと同じ割合ですね。
魔法のように軽いペダリングの回転が得られるという売り文句は嘘じゃないと思うくらい、確かに漕ぎが軽くなります。
さらに防汚性と静粛性も高く、使いやすいオイルです。サイクリングやロングライドなどに向いてますね。

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タクリーノのオイル3種類を比べたグラフです。
レース向き、バランス型、スムーズ型と3種類が上手く住み分けられていて分かりやすい性能ですね。
用途によって選ぶのが簡単で良いです。


そして、なかやまが最初のチェーンオイルとしてよくオススメしているドライルブと、自転車業界外の商品でありながら
自転車用チェーンオイルとしての性能に注目の集まるNASKALUB(ナスカルブ)を比べてみましょう。
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フィニッシュラインのドライルブは、なかやまで最初にオススメするチェーンオイルの定番です。
何と言ってもドライオイル特有の、抜群の防汚性能がチェーンの黒い汚れを防ぎますから、綺麗な時間が長く気持ちよいです。
それにテフロン粒子を配合してあり、極圧性能も高いオイルとなっていますから滑らかな駆動が期待できます。
浸透力も良いので飛び散りにくいです。
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ナスカルブは金属表面をスケートリンクの様な滑らかな表面に改良して、油切れを起こしても潤滑し続ける
これまでにないタイプの潤滑オイルです。
特殊な極圧添加剤が金属同士の摩擦熱と反応して、金属の表面を滑らかな表面と潤滑性を持ち合わせた一種の化合物に改質します。
これによって、長期間にわたる潤滑性能を維持してくれる面白い性能のオイルです。
自転車専用のチェーンオイルではないですが、相性も良くてなかやま店長も愛用の高性能オイルです。
極圧性能が高いので、瞬間的なパワー伝達には向かない側面が有ります。
浸透力はかなり優秀でチェーンの隅々まで油膜を形成します。

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2者を比較したグラフでもドライルブの防汚性とナスカルブの高性能が良く分かりますね。

一般的にオイルは低粘度であるほど浸透力が強いとされます。浸透力が強いと、チェーンの様な細かな隙間が多い物では毛細管現象によってオイルの流動性が抑えられて、飛び散りにくい効果も持ちます。
オイルの塗布量が多すぎれば(ポタポタ垂れるほど)どんなオイルもある程度飛び散ってしまいますので、注油の際にはまんべんなくチェーンに浸透させることが重要ですね。


こんな風に数あるチェーンオイルも様々な個性がある面白い商品がそろっています。
使い比べて違いを体感するのもスポーツサイクルの楽しみの一つかもしれませんね。
実際の使用感や、詳しい説明などは店頭でスタッフに是非お尋ねください!
それでは!スタッフ山本でした。

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Posted by: やまもこ

2017/12/21: DISCブレーキパッドもチェックしましょうね

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最近はマウンテンバイクはもちろん、クロスバイクやロードバイク、ツーリングバイクにシクロクロス、子供車までも
DISCブレーキを装備したバイクが増えてますね!

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DISCブレーキのメリットは悪天候での制動力とコントロール性能です。
ブレーキは基本的にタイヤと路面との摩擦ですから、タイヤのグリップの限界が来るとスリップします。
ブレーキの形状にかかわらず、その関係は変わりません。
晴天でドライな路面だと通常のリムブレーキの性能で充分効きますし、コントロールも問題ないはず。
では、なぜDISCブレーキなのか?

DISCブレーキは回転する車輪の中心に近い部分で制動させるので、タイヤの接地面に効果が及ぶ範囲が広く
コントロール性能が高くなります。速度調整や、スリッピーな路面に対してのタイヤグリップの限界に達しにくい特徴を持っています。
イメージはガッツン!と効いちゃうイメージでしょうが、実はそうではないんですよ♪
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常に酷使されるDISCブレーキはパッドの減りもチェックすることをお勧めします!
もちろん、お店にお持ちいただくとスタッフが確認しますからより安心です♪
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これは新品のDISCパッドの厚みです。
左のパッドにくっ付いてるのはパッドを押し広げるためのバネですね。
実寸で約2mm程しかありません。

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そしてこちらが限界を超えてすり減ったパッドの厚みです。
左のパッドのバネと比べても、ほぼバネと同じ高さしかありませんよね!
この状態にまでなると、ブレーキをかけた際にDISCローター(円盤)とバネが接触してすごい音が出ます。
もちろん、ブレーキも効きが悪くなりますし、最悪の場合事故が起こるかもしれません。

実際には、厚みが1mmよりも少なくなった時点で交換が必要になります。
DISCブレーキはパッドの交換サイクルが長めなので、ついついまだ大丈夫と思いがちですが
そういえば当分交換してないなぁと不安になった方は、お店にバイクをお持ちくださいね!


スタッフ山本でした。


Posted by: やまもこ

2017/10/26: レーシングゼロ CULT化

フルクラムのレーシングゼロはUSB(Ultra Smooth Bearing)というセラミックボールを使用したベアリングを使用しています。
セラミックボールは硬いので、玉押しやボールレースが普通のコーティングだと寿命が短くなります。
お客様から、CULT(Ceramic Ultimate Level Technology)化の依頼を受けましたので、早速作業してみました。

以前にも何度も施工したことのある作業です。
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ハブを開けたところです。見えているのがUSBベアリング。黒いボールがセラミックボールですね。
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ボールレースをハブボディーから外しました。実際は圧入されているので、簡単には外れません。
黒いコーティングは硬度を上げる表面処理の色です。
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左側のベアリングがCULTベアリング。右がUSBです。
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CULTベアリングは玉押しとボールレースにクロニテクトRスチールと言って、表面を熱化学処理を施して強化してあります。
これによって格段の硬度と腐食に対する耐性を有したステンレス・スチールとなっています。

表面硬度が格段に上がる事で、硬いセラミックボールでも傷つかず、スムースに回る事が可能になります。
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専用ボールレースを圧入して、組み上げるととてもスムースな回転をしてくれました!





Posted by: やまもこ

2017/10/19: こんな作業もするんです。

ご注文いただいたマウンテンバイクを組み立て中、ブレーキレバーを握ると変な感触が。
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いつものスムースな動きと違って強い抵抗感。そしてレバーは戻ってこない・・・
すぐに思い出したのが、別のお客様のブレーキでマスターシリンダー(レバー内部)のピストンが(ブレーキフルードに負けて?)
膨らんで同じような症状があった事。

まずレバーをバラして確認。
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写真真ん中の白い棒状の部品がピストンです。
ピストンをシリンダーに入れても硬くて入りにくい状態。おそらく膨らんでしまってる事が考えられました。

で、メーカーに報告。ご注文分だったのでメーカーでの作業をお願いせず、部品を送ってもらってお店で作業対応しました。
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これが届いた新しいピストン。
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元のピストンとの寸法を比べると、新しい物は0.1~0.2mm細い物でした。
シリンダーへ入れても抵抗なく入ってくれて、動きもとてもスムース。
やっぱりピストンが変形(膨張)してしまっていたみたいです。もしくは製造段階での寸法の誤差か。精密な部分ですし大きい気がしますが。
ピストンは樹脂製ですし、オイルフルードはドット4と言う樹脂製品への攻撃性の低いフルード。
樹脂の配合がちょっと基準と違ったりしたらフルードに負ける事も有るのか。調べようもないのでよくわかりませんでした。
寸法の誤差が可能性高いかもしれないですね。

とにかく、組付けてフルードを通して問題なく作動しました。一安心。

リアのブレーキも念のためピストン交換を行いました。
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リアはホースとレバーの接続部にバルブが付いたタイプでした。
最近はブレーキホースもフレーム内蔵が多いので、ホースを抜いたり入れたりする作業時に、
フルード漏れ防止の為のバルブが付いているようです。
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寸法はやっぱり新しい物が細いようです。
バネの長さの違いと、バルブの有無。ピストン本体の突起の長さも違いました。
で、加工します。
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突起部分の長さをそろえて、バネとバルブを移植しました。
これで、リアのレバーも今後安心です。


なかやまでは、箱から出して形にしただけのバイクを提供しておりません。
技術と知識を持ったスタッフが1台1台チェックしながら組み立て作業を行っております。
全ては安全にサイクリングしていただくため。ですね!


Posted by: やまもこ

2017/10/11: サスペンション オーバーホール

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2006年ごろのROCKSHOX(ロックショックス)SID RACEと言うフロントサスペンションのオーバーホール依頼があったので、
今日の午前中は早速作業に取り掛かりました。

2006年と言うともう10年以上経過したモデルです。これだけ古いモデルだとメーカーの補修部品も入手できない事がほとんど。
輸入元も変わってたりすると、当時の資料さえ無かったりします。
幸いにもお店に在庫していた、リビルドパーツが何個かあったので、交換が必要そうなところは全て交換。
何とか使えそうなところはクリーニングして再利用する方法でオーバーホールをしました。
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これがフォーク内部。朽ちていたダストシールは外しました。
トレイの右に置いてるのはエアスプリングのアッセンブリー(構成部品)です。
かなりオイルが減っていてカラカラの状態でした。汚れはそれ程ではないですが、オイルは酸化してました。

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エアピストンのOリング(オーリング)です。左が新品。右のテカテカのは古い方で、消耗して平たい所がありました。
ちゃんとエアを保持してもらう様に交換です。
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トレイ左の長い物は右脚の中にあるダンパーユニット(減衰機構)です。
このダンパーがサスペンションの沈み込みと伸びの動きを制御してくれます。
中にはオイルが入っていて、サスペンションが動くときに内部でオイルを細い穴に通過させ、動く速度を減衰して遅くします。
調整ダイヤルを回すと、穴の大きさを変化させて減衰の強弱を調整できます。
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右脚の一番上の蓋です。右の写真のテカテカのオーリングが古い物。艶のない方が新しいのですが、
古い方はちょっとふやけて大きくなってますね。
オーリングのはまってた溝も綺麗にクリーニングして
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こんな感じで綺麗になったら新しい物と交換です。

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オイルチャンバーを開けると、汚れたオイルが流れ出てきました。透明度があるので水は侵入してないようですが、
酸化と金属摩擦のダストで変色してます。
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ちょっと拭きました。さらにこれも綺麗にクリーニングしていきます。
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綺麗にしながら各部品をチェック。
リバウンドダンパーピストン(伸び側減衰機構)ですが、緑のリングはすり減って痩せたブッシュ。
茶色い物が新品です。ピストンの金属がオイルチャンバーの内壁を削らないように、樹脂のリングで滑らせるようになっています。
これも交換して、オイルも新しい物を充填。

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ダストシールも新品に。朽ちててちゃんとゴミの侵入を防いでくれませんからね。

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今回、これだけの部品を交換しました。在庫があって良かったですが、今回の作業で在庫を使い切った物も(笑)

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もうしばらくは頑張ってくれるでしょう。

BPSなかやまでは、各種サスペンションのメンテナンスも行っております。
※古い物は直らない可能性もあります。必ず現品を見せて頂いて作業のご依頼をお願いいたします。





Posted by: やまもこ
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